埼玉県 屋上防水工事 通気緩衝工法と密着工法

『天井から雨漏れしてきているから見て欲しい』とOBのお客様より連絡いただきました。

お客様のお宅は3階建で、構造的に梯子や脚立などを使っても屋上には登れないので、先ずは簡易的な足場を組んで調査する運びとなりました。

ご覧のような階段足場を組み、屋上に登ると完全に防水は切れており、下地のコンクリートが覗いておりました。

そのコンクリートにもクラックが入っていたり、目地の傷みが酷く、一概に雨漏れはここからが原因であるとは結論づけられません。しかし逆にどこから雨が浸透してきてもおかしくはない状態でありました。

築30年オーバーの建物で、屋上の防水は一度もしたことがありません。

やはり、防水の施工をしてあげる必要があります。


『防水』とはよく耳にする言葉ですが、果たして『防水』とは?『防水』の意味は何なのでしょうか?

屋上防水は、建物の屋上からの雨水の浸入を防ぐために行われる重要な施工プロセスです。以下に、屋上防水の基本的な説明を行います。

### 屋上防水の目的

1. **雨水の浸入防止**:建物内部への雨水の浸入を防ぎ、建物の構造を保護します。

2. **劣化防止**:水の浸入による構造材の腐食や劣化を防ぎます。

3. **断熱効果**:防水層が断熱材の役割を果たすこともあり、室内環境の快適性を向上させます。

また、『防水』の施工方法も様々です。

### 主な防水工法

1. **アスファルト防水**:

   – 熱アスファルト工法やシート防水工法があります。

   – 耐久性が高く、広範囲に使用されます。

2. **シート防水**:

   – 合成ゴム系、塩化ビニル系などのシートを用います。

   – 施工が比較的簡単で、修理も容易です。

3. **ウレタン防水**:

   – 液体状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成します。

   – 継ぎ目がないため、複雑な形状の屋上にも適しています。

4. **FRP防水**:

   – ガラス繊維と樹脂を用いた防水工法です。

   – 強度が高く、耐久性に優れています。

以上のように、一口で『防水』といっても建物の構造や場所、適用下地によっても施工方法は様々なのです。

今回のお逆様宅の屋上の防水工事では、ウレタン防水で施工してまいります。

ウレタン防水には、「通気緩衝工法」と「密着工法」という2つの代表的な工法があります。以下にそれぞれの工法について詳しく説明します。

### 通気緩衝工法

通気緩衝工法は、下地からの湿気や水蒸気を逃がすための層を設ける防水工法です。これにより、防水層の膨れや剥がれを防ぎ、耐久性を高めます。

#### 手順

1. **下地処理**:

   – 屋上の清掃を行い、下地の凹凸や汚れを取り除きます。

   – 下地が平滑であることを確認します。

2. **通気緩衝シートの設置**:

   – 下地に通気緩衝シートを貼り付けます。このシートには通気路が設けられており、下地からの湿気を逃がす役割があります。

3. **ウレタン防水材の塗布**:

   – 通気緩衝シートの上に、ウレタン防水材を塗布します。

   – 複数回に分けて塗布し、均一な防水層を形成します。

4. **仕上げ**:

   – トップコートを塗布し、紫外線や風雨から防水層を保護します。

#### 特徴

– 湿気や水蒸気が原因で起こる防水層の膨れを防止。

– 既存の屋上が湿っている場合や、湿気が多い場所に適しています。

– 施工がやや複雑で、コストが高くなることがあります。

### 密着工法

密着工法は、ウレタン防水材を直接下地に塗布して防水層を形成する方法です。比較的施工が簡単で、広く用いられています。

#### 手順

1. **下地処理**:

   – 屋上の清掃を行い、下地を平滑に整えます。

   – 必要に応じてプライマーを塗布し、ウレタン防水材との密着性を高めます。

2. **ウレタン防水材の塗布**:

   – 下地に直接ウレタン防水材を塗布します。

   – 複数回に分けて塗布し、所定の厚さの防水層を形成します。

3. **仕上げ**:

   – トップコートを塗布して、防水層を保護します。

#### 特徴

– 施工が比較的簡単で、工期が短い。

– コストが比較的低い。

– 下地の状態が悪い場合や、湿気の多い場所では、防水層が膨れやすくなるリスクがあります。

### まとめ

– **通気緩衝工法**は、下地からの湿気や水蒸気を逃がす層を設けるため、防水層の膨れや剥がれを防ぐのに適しています。湿気が多い場所や既存の屋上の改修に向いています。

– **密着工法**は、ウレタン防水材を直接下地に塗布する簡便な方法で、工期が短くコストも低いですが、下地の状態や湿気に注意が必要です。

どちらの工法も、適切な施工と定期的なメンテナンスが長寿命化の鍵となります。

経験則で、通気緩衝工法を選択し、工事を進めてまいりました。


下地のコンクリートにはクラックや表面の剥がれなどがあり、どこから漏れているののか?特定は難しいものの、平場や立ち上がり、ドレンの改修など、防水かけることで、雨漏れは止まるはずです。

水洗いをおこない、昔の目地は全て撤去します。

目地の入れ直しをおこない、平場や立ち上がりの防水へと作業を進めてまいります。

入隅ヶ所に防水処理をおこない、ドレン部には、改修用ドレンを設置し、同様に防水処理をおこないます。

ウレタン防水でも、今回は通気緩衝工法を選択し、緩衝シートを貼っていきます。 このシートの上にウレタンを二層流していきます。


真ん中に脱気筒をたて、中にこもる空気を逃してあげます。



最後はトップ塗装仕上げで完了です。
昨日は1日中雨が降り続いておりましたが、雨漏れもないことを確認し、工事完了となりました。 塗料メーカーきらの安心の10年保証付きとなります。 この度は、工事ご用命ありがとうございました。

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